# パスワードはどのくらいで変えるべきか——理由があるときだけ

> ほとんど誰も言わない答えがある。カレンダーで変える必要はない。何かが起きたときに変えるのだ。その「何か」に当たるものの一覧と、残りの時間——つまりほぼいつも——に何をすべきか。

2026-09-02 · David Carrero · password.es
Original: https://password.es/ja/blog/password-wa-dono-kurai-de-kaeru-beki-ka/

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先に結論から言おう。答えは短いのに、丸ごと言われることがほとんどないからだ。
**理由があるときに。九十日ごとにではない。**

カレンダーで変える習慣は体に染みついていて、歯を磨くのと同じ衛生習慣のように
感じられる。だがそれは賞味期限つきの勧告で、期限はもう切れている。米国のNISTが
2003年に書き、2017年に撤回し、その文書の著者は同じ年に公の場で謝罪した。この
経緯は[パスワードとは何か](/ja/blog/password-toha/)で丸ごと語っている。ここで
問題にしたいのはもう一方、ほとんど説明されない側だ。**あなたが今日、自分の
パスワードに対して何をするか。**

## カレンダーは、あなたが何か盗まれたかどうかを知らない

日付で回すことの問題は、日付が何の情報も持っていないことにある。

誰かが二月の火曜日にあなたのパスワードを手に入れていたなら、期日だからと四月
一日に変えるのは、その相手に一か月半以上のアクセスを贈るのと同じだ。そして誰も
触れていなかったのなら、変えたことは何からも守っていない。良いパスワードを、
おそらくもっと悪いものに取り替えただけである。義務で書かされるパスワードは、
気のない書き方をされるからだ。

失敗の仕組みはここに全部ある。**強制的なローテーションは新しいパスワードを生ま
ない。変種を生む。** `Natsu2026!` は `Aki2026!` になり、次は `Fuyu2026!` になる。
攻撃する側はそれを知っている。その並びは、出どころの壁掛けカレンダーと同じくらい
予測できるからだ。システムは満足する——パスワードは「変わった」——のに、実際の
安全性は上がるどころか下がっている。

だからNISTは**SP 800-63B**で二つを一緒に言う。時間を理由にした恣意的な変更は
するな、そして**侵害の兆候があればただちに変更を強制せよ**、と。変えることが
どうでもいいという話ではない。引き金は日付ではなく事実でなければならない、と
いう話である。

## 本当に数えるべき理由

これがその一覧だ。次のどれかが起きたなら、パスワードは来月ではなく今日変える。

- **流出に出てきた。** そのサービス自身の流出でも、同じものを使っていた別の
  サービスの流出でも。
- **使い回していた。** `X` が流出し、それを他の四つのサイトにも置いているなら、
  変えるパスワードは一つではなく五つある。
- **そのサイトではなかったサイトに入力した。** 急かすメール、リンク、よく似た
  フォーム。二秒後に気づいたかどうかは関係ない。送信はもう済んでいる。
- **共有した。** 家族に、同僚に、仕事のチャットに、紙に。誰が読むかを自分で
  管理できない経路を通ったパスワードは、もうあなたのものではない。
- **おかしな動きが見える。** 行ったことのない場所からのログイン、頼んでいない
  再設定メール、書いた覚えのない送信済みメッセージ。
- **端末が侵害された。** マルウェアの入ったパソコン、なくした携帯、見知らぬ
  修理業者を経由したノートパソコン。
- **サービスから警告が来た。** 企業がそのメールを送ってきたら、その日のうちに
  対応する。まさにSP 800-63Bが想定している場合だ。
- **同居が終わった。** 元パートナー、シェアハウス、共同経営者。二人のものだった
  アカウントが、いま一人のものになった。

共通点に注目してほしい。**どれも事実である。** 「九十日たった」というものは一つ
もない。

最初の一つには道具がある。あるパスワードがすでに出回っている一覧に載っているか、
ついでにどれくらい持ちこたえるかを知りたければ、
[パスワードチェッカー](/ja/checker/)に通してほしい。解析はあなたのブラウザの中で
行われ、そこから外には出ない。

## 理由があるときは、順番が効いてくる

パスワードを変えるのは当然の一手だが、多くの場合それは最初の一手ではない。同じ
作業を二度しなくて済む順番はこうだ。

**まず端末。** 打鍵を読み取る何かが仕込まれている疑いがあるなら、その同じ機械
からパスワードを変えることは、新しいほうを手渡すのに等しい。先に掃除するか、
別の端末を使うこと。

**次にメール。** メールのアカウントは数あるうちの一つではない。他のすべての
「パスワードを忘れた」リンクを受け取るアカウントである。メールを握る者は、
残り全部を正面玄関から握る。始めるパスワードが一つだけなら、それだ。

**続いて、開いているセッションを閉じる。** パスワードを変えても、すでに中に
いる者が必ず追い出されるわけではない。アカウント設定で「すべての端末から
ログアウト」に当たる項目を探して使う。そうしないと、侵入者はあなたのパスワードを
もう必要としないセッションでつながったままになる。

**そして最後に、何を仕込まれたかを確認する。** ここがいちばん飛ばされる段階だ。
アカウントに入った者は眺めるだけでは終わらない。復旧用のメールアドレスを変え、
電話番号を足し、自分の二要素を有効にし、アプリを接続し、受信箱に転送ルールを
仕込む。**パスワードを変えてもそこを見なければ、開いたままの扉から明日また
入ってくる。** 復旧手段、承認済み端末、接続済みアプリ、転送ルールを見直すこと。

もう一つ、当たり前すぎるがゆえにいちばん守られないこと。変えるなら、新しいものは
**新しく**なければならない。いつものものの数字違いではだめだ。
[ジェネレーター](/ja/)で生成し、自分の記憶に頼らない場所に保管する。

## 残り三百六十日に何をするか

引き金が事実であり、その事実がまれなのだとしたら、問いは別のものになる。では
何もしなくていいのか。逆である。ローテーションが下手に解こうとしていたことは、
四つのことでうまく解ける。しかもどれも一度きりで済む。

**長くする。** SP 800-63Bは、ひねりよりも長さを前に置く。長いパスワードは、記号
を詰め込んだ短いものより価値がある。仕事の大半はここにある。

**サイトごとに違うものにする。** 他人の流出を火事ではなく小さな事故に変えるのは
これだ。アカウントごとに固有なら、一つ漏れても他には及ばない。使い回していれば、
使った覚えすらないサービスがあなたの銀行の安全性を決めることになる。

**流出一覧と照合する。** これこそNISTが行った置き換えである。記号を要求する
代わりに、あなたのパスワードがすでに出回っていないかを確かめる。この確認は確かに
期限切れになる——今日一覧にないパスワードが来年は載っているかもしれない——。だから
良い管理ソフトはこれを自分で繰り返し、あなたに知らせる。

**できる場所には二要素を。** 二要素が入っていれば、盗まれたパスワードは鍵で
あることをやめ、半分の鍵になる。

この四つが揃うと、ローテーションが一度もできなかったことができる。**理由がある
その瞬間にパスワードを変える。理由があると知ることができるからだ。** 一覧を見張る
管理ソフトは警報装置である。カレンダーは何も知らせない。ただ過ぎていくだけだ。

## 会社が九十日ごとに強制してくる場合

よくある。十五年前に書かれ、その後だれも開いていない規程があるからだ。二つ。

一つめ、実務として。変えなければならないなら、**本当に変える**。まるごと新しい
ものを生成して管理ソフトに入れる。季節ごとの変種は、変えないことより悪い唯一の
選択肢だ。何かをやった気にさせてしまうからである。

二つめ、規程を動かせる立場の人へ。論拠を考え出す必要はない。**SP 800-63B**に
書いてある。NISTの公式ガイドラインであり、パスワードの定期変更を要求すべきでは
なく、侵害の兆候があるときには変更を強制すべきだと明記されている。今日なお
九十日ルールを維持している組織は、それを出した当の機関が何年も前に差し替えた
文書に従っている。

## 短い答え、もう一度

パスワードはどのくらいで変えるべきか。**何かが起きたときに。**

そして「何かが起きたとき」は、起きたと知ることができて初めて機能する。だから
長い答えはこうなる。すべてのパスワードを、長く、別々に、見張られた状態にして
おくこと。そうすれば、変えるべき日が来たとき、あなたはそれを知り、対象は一つ
だけで、二分で終わる。

それ以外は、安心したいがためにカレンダーの升目に印をつけているだけである。

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*出典：NIST SP 800-63「Electronic Authentication Guideline」（2003年）、構成規則と
定期変更が現れる文書 · NIST SP 800-63B「Digital Identity Guidelines:
Authentication and Lifecycle Management」（2017年）：複雑さより長さ、恣意的な定期
変更なし、侵害の兆候があるときの強制変更、流出パスワード一覧との照合 · 2003年の
ガイドラインの著者ビル・バーが2017年8月にウォール・ストリート・ジャーナルへ語った
発言。*
